オーストラリア アグーナリー障がい者向けキャンプ

このキャンプ大会はオーストラリアでスカウト活動をしている障害を持つ子供たちが普通に活動をしているスカウトと同じようなキャンプ大会の経験ができるようにという思いで、私とオーストラリアのスカウト・リーダーで計画しました。

キャンプ大会の計画は現地で実際に実施するプログラムを中心に、どうしたらより子ども達が楽しく技術をつけることができるかを考えました。その中でも私は日本からただ一人参加するスカウトとして、震災時に生き残るサバイバル技術のプログラムを担当しました。その他にも、運動とリラックス効果をテーマにしたプログラムや食育プログラムを考えました。

しかし、実際にキャンプが始まり、参加者が集うと予期しない問題が次から次にと起こり、プログラムどころではなくなりました。特に、事前に行ったアンケートの結果と、実際の参加者の情報に違いがあったことは大きな問題でした。例えば、参加者一人当たりが必要とするリーダーの人数と事前に行ったアンケートによる必要な人数が違い、大幅にリーダーの数が不足しました。また、食物アレルギーに対しての認識が甘く、追加で特別な食料を買い足さないといけないような事態にもなりました。

また、橋が少し揺れているのに敏感に反応する子供やお皿を出すと怖がる子供など、特徴は人様々でした。そのため、子ども達の特徴を少しでも早く理解できるように努力しました。
しかし、「もっと早くに気づいてあげていたら」、「もっと一人一人に寄り添ってあげていたら」など後悔が込み上げてきました。キャンプ運営が忙しいからと理由をつけてスカウトと関わることができるせっかくのチャンスを多く逃してしまったような気もしました。

結論から報告すると、このキャンプは大成功と言えるものではありませんでした。失敗が80%、成功が20%くらいでしたが、私の心強いチームメンバーがサポートしてくれたおかげでキャンプを無事にやりきることが出来ました。また、そんな失敗ばかりの中でも、保護者の方はたくさんの感謝を伝えてくれました。最終日は海のプログラムで、私は海の安全管理を任されていたので、ライフセーバーとして誇りを持ってその責任を果たしました。海の中で子ども達を見守りながら一緒に遊んだり走ったりするのはとても楽しく、楽しそうにしている子ども達を見られるのはとても嬉しかったです。普段は、親御さんの手に負えないという理由で海に入れなかった子ども達も初めて海に入ることができ、感動していました。そして、私もその機会に一緒にいることができたことにとても感動しました。

今回は、私の力不足でスカウトに迷惑をかけて、リーダーにもフォローしてもらいました。来年、またこの機会を与えてもらえるように、今後、更にスカウト技術の向上、障がい者への理解、リーダーシップの強化に取り組みます。


12年1組
和田茉奈実