神戸ライフセービングクラブで活動しました


「ライフセーバーとして30日間、須磨と舞子の海と人を守りました!」
 私は神戸ライフセービングクラブに所属し、須磨と舞子の海で監視活動を行なっています。今年は、私たちライフセーバーの力が試されたパトロールとなりました。海開きをして間もないタイミングで、おじいさんが溺れました。その方は、近くに住んでいらっしゃった方でよく海に遊びに来られていた方でした。私が本部で待機していると、少年が走ってきて「おじいさんが溺れた」と言いました。私たちライフセーバーが監視していたにも関わらず、発見することができませんでした。ライフセーバーが二人、急いで少年が指差すほうへ走って行き、飛び込みましたがおじいさんは見当たりません。もう沈んでしまっていたのでした。そこから、私も参加し30分以上に渡り、水中捜索を行いましたが、結局見つけることはできませんでした。その後、救急の潜水隊により見つかりました。私たちが見守っているこの海で、海を愛していた人を亡くならせてしまったことは悔やんでも悔やみきれません。しかし、おじいさんの遺族の人はその後、ライフセーバーの本部に顔を出してくださり、「一生懸命助けようとしてくださってありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」と言われました。私は体に電気が走ったように、ライフセーバーがこの浜にいる意味を再認識させられ、今後は絶対にこのようなことは繰り返さないように最善を尽くそうと心に決めました。

八月の中旬にも、大きな経験をしました。お酒を大量に飲んだ男性が海に入り、浮いていました。その現場は私が監視していた浜より西側のエリアだったため、私が直接対応することはありませんでしたが、トランシーバーを通して、仲間が行っている対応を聞きました。「AEDを持ってこい!」という声が聞こえたかと思うともうすでに「ただいまCPRを実施中」との連絡が入りました。ライフセーバーの連携により、死戦期呼吸をした溺者は救急隊に引き継ぐ時には、脈が正常に動いていました。西の監視を仕切っていたチーフが「信頼できるこのメンバーだったからこそ迅速な対応ができた」と言っていて、私も信頼されるライフセーバになりたいと思いました。

ライフセービングは普通の高校生は体験しないような大変なこともたくさんありますが、海が大好きな様々な職種の人が集まっていてとても楽しいです。自分のためだけではなく、海にくる人の笑顔を守るためにトレーニングしていると思うとパワーが出ます。

オフシーズンもビーチフラッグなどの大会に出場する予定です。大会のテーマは「ゴールの先に救える命がある」です。かっこいいでしょう!

今年も真っ黒になりましたが、大好きな仲間と大好きな海で人々をガードすることができ、良い経験になりました。(SIS 11年 和田茉奈美)